D*AP4 VAPは声のコントロールにフォーカスした高機能製品です。音声の最高の品質を一貫して引き出すための、性能を高めるオーディオプロセスやクリエイティブな音声処理が詰まっています。
I/Oオプションとしては、AES、アナログ、3G SDI、MADI、Dante® Audio over IP、そして高品質のマイクプリアンプが選択可能です。
ラジオ放送、テレビのボイスオーバー、オーディオポストプロダクションなどのアプリケーションを対象として、D*AP4 VAPは、番組間や日々の放送でのボーカルの品質と正確さが常に最高レベルで維持されるように設計されています。
・デュアルモノまたはステレオのボイスチャンネル設定 ・ボイスチャンネルに加えた2チャンネルのプログラムパス ・ボイス処理専用のアルゴリズム ・高度なユーザープロファイル管理 ・ディエッサー ・5バンドのパラメトリックEQおよびSpectral SignatureTM ダイナミックEQ ・アップワード/ダウンワードのコンプレッサーとエキスパンダー/ゲートを持つダイナミクス ・ボイスレベラー ・ボイスオーバー機能 ・トゥルーピークリミティング ・オプションのLevel Magicラウドネス管理(現行のすべての規格および推奨事項に準拠) ・オプションのラウドネスログソフトウェア (J*AM) ・ウェブブラウザ経由でのセットアップと制御のためのイーサネット接続 ・ネットワークまたはGPI/O経由の外部制御 ・電源故障バイパスリレー ・19インチ、1RUデバイス、二重冗長PSU ![]() |
ハードウェアリモートコントローラー ・X*AP RM1 オプションボード ・16ch SDI I/O (3G/HD/SD) ・4ch アナログI/O ・8ch アナログ出力 ・8ch AES/EBU I/O ・8ch Dante® AoIP ・8ch MADI I/O BNC ・8ch MADI I/O Optical LC(マルチモード) ・8ch MADI I/O Optical SC(シングルモード) ・アナログライン入力/マイク入力 オプションライセンス ・Level Magic Loudness Control(Dynamics for Program, Equalizer for Programを含む) ・J*AM ラウドネスロガー |
D*AP4 VAPは、2チャンネルのボイス信号経路と、スタンドアローンのボイス処理、またはボイスとプログラム信号の自動または手動統合を提供するための別々のステレオプログラム経路を備えています。オプションのマイクロフォンプリアンプは、全体のボイスプレゼンテーションの完全なコントロールを維持するために、専用ボイス経路への直接入力を可能にします。
以下のような機能を持っています。
M/Sマトリックス*:
M/Sマイクを使用したり、ミッド/サイドのバランスを調整するためのマトリックスを持ちます。
フェーズローテーター*:
フェーズローテーターは、不均衡なオーディオ波形を自動的に検出し修正。不均衡なオーディオ波形は後段の処理を不必要にトリガしたり、ヘッドルームの減少を招きます。
ディエッサー:
ディエッサーは、話し言葉の過度なシビランス=サ行の強いアタックを大幅に減少させます。
“Spectral Signature”マルチバンドダイナミックEQおよび5バンドEQ:
Spectral Signatureはスペクトルバランスのアダプティブコントロールを可能にする強力なクリエイティブツールです。あらかじめオーディオ入力からスペクトル構造を学習することで「シグネイチャー」とし、入力されるオーディオはそのシグネイチャーを元に必要に応じたダイナミックEQ補正を行います。これにより、一貫した音像と音色のバランスを達成します。
一般的な5バンドパラメトリックEQも搭載しています。
ボイスダイナミクス*:
-Compressor, Expander/Gate, Soft Limiter
コンプレッサーは2つのモードを用意しており、Jünger Audioのクラシックなスタイルであるリファレンスレベルに基づくアップワードコンプレッサー、スレッショルドに基づく一般的なダウンワードコンプレッサーを選択できます。どちらのモードも、入力されるオーディオ構造に基づいてタイミングパラメータを適応的に調整します。
エキスパンダー/ゲートは、不自然さを発生することなく低レベルのノイズを効果的に除去します。
コンプレッサーおよびエキスパンダー/ゲートにはそれぞれサイドチェインフィルターを装備し、LPFとHPFで反応する周波数を限定することができます。
ソフトリミッターはソフトニー特性を持つサンプルピークリミッターです。
ダイナミクスコンポーネント全体として2msの先読み処理機能を持ちます。(オンオフ可)
ボイスレベラー*:
ボイスレベラーは、ラウドネス準拠のプログラム作成をサポートするコンポーネントです。
ボイス関連のコンポーネントを通過した音声を、プログラムのオーディオプロセッサーの手前で「前処理」するために使用します。
ボイスオーバー:
ボイスオーバーは、アナウンスやビデオのナレーションなどで、自動ダッキングを使用してボイスとプログラムのコンテンツをシームレスに統合します。
Level Magic ラウドネス管理(オプション):
Level Magicアルゴリズムは、ユニークなマルチループ制御原理に基づき、色付け、ポンピング、歪み、または変調効果のない非常に高いオーディオ品質での適応的なワイドバンドラウドネス制御を提供します。オプションのJ*AMソフトウェアは、入力と出力のレベルを表示し、ネットワーク上の任意のフォルダに長期の値をログとして保存することができます。
システム統合:
すべてのシステムパラメータはリモートアクセス可能であり、このユニットを放送制御システムに統合し、リモート操作することができます。高度な組み込みイベント管理ツールを使用して、オプションのX*AP RM1リモートパネルのホットキー、8つのオンボードGPI/O、またはEmber+制御プロトコルを使用したネットワークコマンドにより、パラメータのプリセットをリモートで読み込むことができます。これにより、各ユーザーに個別の設定を割り当て、それらを即座に呼び出すことが簡単になります。
WebGUI:
ウェブインターフェースを使用することで、ネットワーク内の任意の場所から簡単かつ直感的にセットアップや設定を行うことができます。画面上にはメータリングや計測値が表示され、簡単に参照することができます。
モバイルユーザーインターフェース:
専用の「モバイル」UIは、タブレットやスマートフォンなどの小さなディスプレイ用に特別に調整されており、ユーザープロファイルや「Cough Cut(咳カット)」や「ボイスオーバー」などの一般的に必要な機能への迅速なアクセスを提供します。
インターフェースとシステムセキュリティ:
オーディオI/Oは、ボード上のネイティブAES/EBUから、ビデオディレイを含むオプションの3G SDI、MADI、Dante® AoIP、アナログ、高品質マイクプリアンプまでの範囲です。電源故障バイパスリレーは標準で取り付けられており、二重冗長PSUとSNMP統合を備えているため、このユニットは、今日の24/7放送やオーディオ制作施設における最大の運用安全性と安心感を保証します。
<br>
* = T*APシリーズではT*AP4 VAPでのみ使用可能