
GMR5000 は、放送設備・通信インフラ・産業システムなどで使用される 高精度マスタークロック/時刻同期サーバー です。
本機は以下の特徴を備え、単体マスタークロックとしても、Ethernet ベースの NTP/PTP インフラの中核装置としても運用できます。
■NTP サーバ/クライアント機能(デュアルポート)をベースに用途に合わせたオプションを選択します。
■GNSS(GPS・QZSS・GLONASS・BeiDou・Galileo)受信による Stratum 1 時刻生成(オプション)
■IRIG / SMPTE タイムコードの生成/読取り(オプション)
■1PPS 出力、10MHz 基準周波数 I/O(オプション)
■PTP IEEE1588v2 Grandmaster / Slave(オプション)
■高安定 OCXO・ルビジウム発振器の選択が可能
衛星(GNSS)・NTP・PTP・IRIG・SMPTE など、複数の時刻基準を扱えるため、放送局(ST2110/AES67環境)、防災・PSAP機関、研究機関にも適した 高信頼の時刻・周波数リファレンス装置 です。

| 標準仕様 | |
| NTP | サーバー/クライアント サーバー: Stratum 1~15選択可能, ネットワーク上の数千台のNTPクライアントに対応 |
| NEMA入力 | NEMA 0183、NEMA format 0,1,8 入力 (RS232/422) |
| NEMA出力 | NEMA 0183、NEMA format 0,1,8 出力 (RS232/422 シリアルまたはIP) |
| その他出力 | Kinemetrics/Truetimeシリアルプロトコル出力 (RS232/422) |
| パルス出力 | 1PPS(秒パルス) 5V 100mA |
| 内蔵発振器 | TCXO(温度補償型水晶発振器) 誤差±3秒/年 |
| 時刻/設定保持用バッテリー | 最大9ヶ月保持可能なリチャージブルリチウムバッテリー搭載 |
| セキュリティ | パスワード保護, MD5認証 |
| 監視 | カスタムMIBを備えたSNMP |
| メール通報 | SMTP対応 |
| 動作環境 | 温度0〜60℃ / 湿度〜90%(結露なきこと) |
| MTBF | 625,979時間 (Fixed/Ground Mil HDBK 217Fによる計算) |
| 電源 | 電源: AC100-240V 50/60Hz 消費電力15W未満 (ルビジウムオプションでは20W未満) |
| 寸法 | W429.2mm x H175mm x D131.4mm 1U ラックマウント |
| 重量 | 1.2kg |
| オプション | |
| GMR-10MHz-IN | 10MHz入力 CMOSまたは正弦波 SMAコネクタ |
| GMR-10MHz-OUT | 10MHz出力 正弦波 SMAコネクタ ※GMR-HSO-3(ルビジウムオプション)追加で1MHz, 5MHz出力可能 |
| GMR-FO-1 | シングルモード光ファイバーSCコネクタ x1, RJ45 x1 (出力) |
| GMR-FO-2 | シングルモード光ファイバーSCコネクタ x2, RJ45なし (出力) |
| GMR-GNSS | 72ch GNSSレシーバー(GPS, QZSS L1C/A, GLONASS, BeiDou, Galileo, EGNOS, MSAS) SMAコネクタ |
| GMR-HSO-2 | OCXO(恒温槽付水晶発振器) 誤差±0.25秒/年 |
| GMR-HSO-3 | ルビジウム高精度発振器 誤差±1ミリ秒/年 |
| GMR-PPO | プログラム可能パルス出力 SMAコネクタ |
| GMR-PTP | PTP IEEE1588v2 サーバー/クライアント |
| GMR-SYNC-IN | パルス入力(秒パルス, 分パルス, 時パルス) SMAコネクタ |
| GMR-TCG | タイムコード出力 BNC/3ピンユーロブロック (IRIG-B0(DCLS), IRIG-B1 (AM), IRIG-A0(DCLS), IRIG-A1(AM), IRIG-E0(DCLS), IRIG-E1(AM), IRIG-H0(DCLS), HAVE QUICK II NON-NATO, SMPTE(12M, 309M, 24/25/30fps, 29.97 drop frame) ※いずれかのタイムコードを1つ選択 |
| GMR-TCR | タイムコード入力 BNC/3ピンユーロブロック (IRIG-B0(DCLS), IRIG-B1(AM), IRIG-A, IRIG-E, SMPTE(12M, 309M, 24/25/30fps, 29.97 drop frame) |

Masterclock GMR5000とESE ES-185F(NTP6)との違い
Masterclock GMR5000はNTPサーバー/クライアントを基本とし、様々な選択肢でリファレンスとなるクロックを選択、出力するタイムコードも必要に応じて選択する仕組みです。
一方ESE ES-185Fは標準でSMPTEやIRIGなどのタイムコード出力を備えた、GPSリファレンスマスタークロックです。
一部実現可能な機能が異なるため、上位機種であるGMR6000が必要な場合があります。
ES-185F(NTP6), GMR5000比較表
| ES-185F(NTP6) | GMR5000 | |
| GPSレシーバー | 標準装備 | オプション |
| NTPサーバー | オプション(ES-185F/NTP6) | 標準装備 |
| SMPTE LTC | SMPTE/EBU出力(XLR) | SMPTE 12M(BNCまたはバランス出力のユーロブロック) |
| SMPTE LTC ユーザービット |
Leitch(Format-L), SMPTE 309M(Format-S), M-D-Y(Format-S), DOY(Day of year) | Leitch, SMPTE 309M |
| IRIG | IRIG-B AM/TTL | IRIG-Bを含むAM/TTL |
| SMPTEとIRIGの同時出力 | 可 | 不可(GMR6000は可能) |
| VIDEO SYNC入力 | あり | なし(GMR6000はあり) |
| ESEタイムコード出力 | あり | なし |
| アンテナ入力端子 | TNC | SMA(GNSSオプション追加時) |
| 1PPS | 50%または20%デューティー比 | 可変 |
| ASCII入出力 | ESE独自フォーマット | NEMA 0183 |
| LED表示色 | アンバー | 赤 |
| 電源 | AC 90-264V または DC 12~35V 15W | AC 100-240V 15W未満 DC非対応 (GMR1000または6000が対応) |